千早城



「事勿れ主義」との決別を


【 平成25年元日に行われた拉致問題対処要望署名の模様を掲載 】

 当日の模様を動画サイト「YouTube」にて公開しました。
 
      http://www.youtube.com/watch?v=wdItjSY6mmI



 また、平成23年に行われた「北朝鮮による拉致被害者の早期救出を求める・全国統一署名活動」の様子を記録した「 平成23.6.12 「あさがおの会」署名活動を取材(横田早紀江さん) 」も継続して公開中しています。
 
      http://www.youtube.com/watch?v=mK_Glt-5Cqc




【 「事勿れ主義」との決別を 】
 アルジェリアでの邦人人質死亡事件は、いたましい事件であり、かつては私の身近にも海外でのプラント建設に従事していた方がおり、他人事ではない思いでした。今後、こういった事件が無い事を祈りたいのは山々ではありますが、まったく無くなるという事は無いという事実は、はっきりと認識しなければなりません。私達は今「事勿れ主義」から脱却し、再度訪れるであろう国民生命の危機に対して「どの様に予期し、迅速な保護を実施するか」「どうやって、これを抑止しするか」といった課題に正面から挑まなければならないと思います。

 拉致の問題に関しても、私達にも反省すべき点は確かにあります。日本は1960年代、竹島周辺海域等で韓国に拉致された三千名以上の邦人救出のために、韓国に対して名目上は経済協力であるとはいえ、実質的な身代金の支払いを含む不利な条件での条約締結という、後世に悔いを残す選択をしてしまいました。 「脅しにより、身代金獲得や、自国に有利な取引が出来る」という前例を作ってしまった以上、他の侵略的な国家に、日本に対する圧力外交を誘発させたのは疑う余地がありません。

 その韓国は、実質的に日本人の人質と交換に得た利得と利権で大いに繁栄しました。当然韓国は、前例があるのだから、歴史問題などあらゆる問題で、日本に対しては益々、圧力的な態度をとる様になり、同様に北朝鮮も1970年代からは、日本人の拉致を実施し始めます。どちらかといういと、日本に対しては、在日朝鮮人の帰国支援活動など、それまでに悪化したイメージの回復に努める気配を見せた北朝鮮の外交は、日本側の人質を取られ、対日テロ活動の脅威を与え続けた韓国に対する弱腰外交の結果としての妥協を機会に、またも強硬化する事になります。そういった背景の中で起きた悲劇が「北朝鮮による日本人拉致事件」であった訳です。  「北朝鮮による日本人拉致の問題を論じる上で、韓国による日本人拉致殺害事件を蒸し返す必要はないではないか」という風に眉を顰める人は少なくは無いでしょう。 当時はまだ十分に戦争による荒廃から立ち直れていなかったという事情や、それにも増して、精神的な面で民衆が嫌戦的な気持ちを抱いていた事もあり、「仕方が無かった」として不問にする傾向がある様に思われます。 確かに、当時の国情を考えれば、テロに妥協するという決断を行った人達の非を責める事は、必ずしも出来るものではないのも事実です。したがって私は、当時の政治家などを非難したり、「どこの政党が悪い」などと責任の擦り合いをする事になんら意義を感じません。しかしながら、「止むを得ない事であった」としても、やはり問題を抱える行為に関しては、一定の反省と改善が必要なのも事実です。

 誰しも「失敗を忘れたい」気持ちはあるのでしょうが、過去の失敗は、今後に生かされなければなりません、残念な事ではありますが、アルジェリアの事件を境に、政治の世界だけでなく、一般の世論の世界でも「妥協」や「事勿れ主義」からの脱却を求める機運が生じた様に思われます。まずは拉致問題や竹島問題など、日本の外交力荒廃の根源になった問題に真正面から挑むという事が必要で、特に、治安情勢を冷静に分析し避難や当事国への警備強化要請などを行うのに必要な国としての情報能力は緊急に整備が必要でありましょう。つい最近も兵庫で北朝鮮のスパイが、武器や軍事通信技術の開発動向を調査し(註1)、別の報道によれば民間団体の調査も行っていたとされます。こういったスパイは有事にはテロ要員となる可能性が高い訳ですから、海外はおろか、国内の情報能力強化も極めて重要な課題であると考えれられます。 また、韓国による日本人拉致、竹島占領、北朝鮮による日本人拉致の際も、結局のところ、国権として問題に対処する実力的手段を欠いていたという事は、大きな問題であったと推定されます。司法の場に於いて制裁に抑止力が存在すると認められるところからも、報復も視野に入れた実効的な法整備等が望まれます。

 誰しも、争いは避けたいし、人を疑うようなまねはしたくないものです。しかしながら、一方的な犯罪行為により、あるいは欺瞞により、大事な仲間が危険に曝される事があり得ると考えれば、「争いを避ける為に、争いに備え、欺瞞に扇動されないように情報的優位を実現する」という事は、間違いのない必須の事柄です。現在の政府が、この課題に正面から向かう意思を示した事(註2)は歓迎される事です。



  (五瀬:平成25年1月25日)



(註1)「北朝鮮工作員と判断、再逮捕 軍事リポート複製の疑い」47NEWS(共同通信)平成25年1月10日付け(http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013011001001449.html 平成25年1月22日閲覧)

(註2)「菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、「きょうまでの対応の中で、日本版NSCの設置が極めて大事だと思っている」と指摘。制度設計を行う有識者会議の人選などを急ぐ考えを示した。」時事通信 平成25年1月22日付け(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013012200274 平成25年1月22日閲覧)




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